懐かしの名器を修理 SC-55mkⅡ 他

ご覧頂きありがとうございます。

先日掃除をしておりましたところ、20年程前に購入したSC-55mkⅡの発掘となりました。
当時は、DTM全盛期であったと記憶しており、かく言う私もMIDIファイルの作成や収集
などしておりました。 併せてSC-88Proも所有しておりましたが、こちらは手放した
と思います。 何れの両者も未だに中古売買では根強い人気で、3千~1万で売買
されております。

SC-55mk2

発掘に辺り動作の確認ですが、まぁ問題なく動きますが、当時のシリアルケーブル、
MIDIケーブルは無く、完全な動作確認は後日にでもと思います。

当然の如くご開帳ですが、その前に前面パネルのスイッチ類が動きが経年劣化で
おかしいようですのでとりあえず交換と致します。

SC55-PCB2

 

SW-BORD1

こちらはタクトスイッチですが、通常の4ピンタイプでは無く2ピンタイプのタクト
スイッチが使われております。 こちらはオムロンで購入出来ますので、特には問題
は無いでしょう。  照明式のスイッチが悪かったらちょっと焦ります。

取り外しSW-ReMove

取付後SW-Inst

これでスイッチ操作は問題なく効いているようです。 まぁ殆どソフトウェアから操作
しますので、使用は殆ど意味はありませんが、システムのチェックなどで確認と操作は

精神衛生上の問題と言う事で。

ご開帳ついでにスペックの詳細
Roland SC-55mkⅡ (354音色) 1993年製

SC55-PCB1

良く3Mbytesでここまでwaveメモリーを入れているもんだと感心します。

CPU

H8 6435328 (HD6435328 H8/532) 24MHz(8Mhzで動作)

メモリー

HN624116     16Mbit MASKROM 1 TONE ROM

MB838000       8Mbit MASKROM 1 TONE ROM
HN62344         4Mbit MASKROM 1 SYSTEM ROM
SRAM2A256  256kbit SRAM        1 Cache RAM
TC51832       256kbit SRAM        1 Cache RAM

となります。 ちなちみmkⅡの一つ前のSC-55のハードウェアスペックの違いは

8Mbit×3を 16Mbit ×1と8Mbit×1に振り分けているようです。
当時はマスクROMとはいえ、1個数千円はした代物ですし、PCのメモリーも漸く8M~
16Mbytesになった時代ですので、かなり贅沢な製品であったと伺えます。

これを機にその他のご開帳を掲載します。 購入は、某オークションにて入手
Roland SC-88VL SC-88の廉価版  1995年製

IMG_7340_R IMG_7282_R

こちらは、音色拡大(654音色)でマスクROMも大容量 2Mbytes×4個で8Mbytes
となっております。

CPU

H8/510 20Mhz(10MHzで動作)

メモリー

HN62444         8Mbit MASKROM 1 SYSTEM ROM
HN624316     16Mbit MASKROM 4 TONE ROM
SRM2A256SL   256bit SRAM        2 Cache RAM
MN41C4256A   1Mbit SRAM        2 Cache RAM

次はRolandのライバル?会社、DTM市場を2分したYAMAHAの音源です。
YAMAHA MU100 (1267音色) 1997年製

MU100 MU100-PCB

こちらは、MU80や90からのTONE ROM 8Mbytes (4Mbytes x2個)に 12Mbytes
(4Mbytes x2個 2Mbytes × 2個)が追加されたシステムとなっております。
ただ、YAMAHAの場合は、殆どの型式がカスタムなので、その型番からは容量は判明しません。

CPU

H8S/2655 16Mhz

メモリー

SYSTEM ROM    8Mbit 1
M5M510008       1Mbit SRAM        1 Cache RAM
TONE ROM          32Mbit MASKROM 2 MU80-MU90 同じ
TONE ROM          32Mbit MASKROM 2
TONE ROM          16Mbit MASKROM 2

お次は、YAMAHAのMIDI音源の最終形態
YAMAHA MU2000EX (1396音色) 1999年製

MU2000 MU2000-PCB

CPU

SH-2 7043 7Mhz(4x 28Mhzで動作)

メモリー

NEC D431000           1Mbit SRAM         2 Cache RAM
OKI M514260            4Mbit DRAM        3 Cache RAM
OKI M5118160        16Mbit DRAM        2 Cache RAM
YAMAHA CUSTOM    64Mbit MASKROM 4 TONE ROM
2 SYSTEM FLASH

YAMAHAの場合、Rolandより高速なCPUで処理をしているので、当時から言われている
演奏遅延(もたり)もかなり少ないようです。 MU2000は当時最新のSH2でコントロール
しているので、128音同時、エフェクト掛けまくっても遅れが生じない物となっている
様です。 よく言われるのは、音はRoland 操作はYAMAHAと言われておりますが
現在は全てソフトウェア音源に置き換えられ、2000年以降はそれぞれ完全に衰退した

ハードウェア音源となってます。

ただ、MIDIソフトもフリーの物が有りますし、昔のデータやら手軽に使うのであれば
これでも十分かと思います。

前にも書きましたが、中古市場での人気は根強いので、ご参考になればと思います。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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コメント

    • KIM
    • 2020年 12月 04日

    カラオケのJOYSOUNDではRoland SC-88Proをベースにしたハードウェア音源が使われています。
    カラオケのDAMはYAMAHAのMUシリーズではなくTGシリーズの音源をベースにしている噂があります。
    YAMAHAの音源を一発でどのハードか聞き分けるのは難しいのでDAMはあくまでも噂ですが
    JOYSOUNDは明らかに8Proか8850系のRolandの音源ですね。

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