ステレオ3極イヤホンをバランス化 4極仕様に改造

10月に入りすっかり秋らしくなった今日この頃。

 

さて、先日ご依頼主様より、一般のカナル型イヤホンケーブルの改良を頂き、アンバランス

(一般の3極仕様)からバランス仕様(4極仕様)の改良を行いまして、これまで以上に音質が

向上したと大変喜ばれたご報告を頂きました。 が、悲しいことに私の手元にはバランス

タイプのイヤホンがございませんのでどの様なものか非常に試したくなりました。

 

改造に伴い、注意しないといけない事がございます。

通常イヤホンケーブルはY字タイプですと真ん中のつなぎ目のところで”-”を束ねているのが

一般的であり、つなぎ目からプラグまでは殆どはR、L、GND の3本が主です。

写真はそのつなぎ目部分です。

Y字股の部分

 

ただ、一部の製品は3.5mmミニプラグまで4線(2芯2本)で来ている製品は有りますが希と思います。

この2本線の様なタイプは、プラグを交換するだけで簡単に4極化はできますが、あえて

一般のイヤホンでもやってみようと思います。 因みに右は、XBA-C10のプラグ部分です。

シングルケーブルとダブルケーブル

 

今回の生け贄イヤホンです。 JVCのHA-FX40で、通常2,500~3,500円の販売価格の様ですが、

近所の家電量販店で何故か1,000円で販売。 即入手いたしました。 密林の評価も良さそうです。

無改造でも、高域側と低域側は結構鳴っていると思います。

HA-FX40

 

生け贄イヤホンの隣に4極プラグを撮しておりますが、今回これは使用いたしません。

もう少し高級?なケーブルが入手出来たら改良しようかと思います。

念のため仲良く撮影。

3.5mmミニプラグ

 

4極プラグの代わりに、スマホ用の4極延長ジャック、プラグを使用します。 ケーブルも付いて

改造がお手軽になるという寸法です。 こちらは、オーディオテクニカのものです。

4極延長ケーブル

 

念のために、イヤホン側のプラグ部分を切って見てみますと、当然のことながらリッツ線が

3本しかプラグには来ていないことが判ります。 色的には赤R、緑L、無垢GNDです。

通常ですとここで断念です。イヤホン側リッツ線

 

さて、Y字の結合部分ですが、今回こちらから線を取り出して4極化を行いたいと思います。

樹脂部分を脱がして、丸裸に致します。 イヤホン側は基本的に2本線ですので、単純に結合だけ

で作業が出来ます。切り開きますと、無垢のGNDが2本半田で付けられて、プラグ線に繋がって

居るのが判ります。 左線がイヤホン側 右線がプラグ側です。

Y字配線

オーディオテクニカの4極プラグケーブルを被覆します。 こちらは当然4本で出ておりますが、

黒色はスマホのマイク線と思われ、一番外周に繋がっております。 シールド線はオーディオ用の

GNDに相当致します。 プラグの接続箇所と線色は写真の通りです。

4極プラグ配線

 

これをイヤホンケーブルと、プラグケーブルと接続いたします。 特に難しくはありませんが、

リッツ線は強度確保のため、ナイロン線が入っております。 また、線自体コーティングされて

居ますので、これをはがす必要があります。   熱収縮チューブを被せて保護いたします。

イヤホン接続

このままですと接続部分は補強が有りませんので、太めの熱収縮チューブで幾重にも巻いて

”股の部分”を補強いたします。 こうすることにより多少の取り扱いには耐えられると思います。

Y字補強

 

これで完成です。 面倒は部分はリッツ線は切れやすく傷が付きやすいので扱いには

気をつける必要があります。

アンバランスイヤホン完成

 

さて、イヤホンは作りましたが、肝心のバランス仕様のプレーヤーやアンプが

手元にはありません。 と言うことで、アンプの回路設計と基板製作を行います♪

次回、アンバランス→バランス化したポタアンを大急ぎで作って検証したいと思います。

バランスヘッドフォンアンプ

最後までお読み頂きありがとうございます。

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コメント

  1. 4極4芯で検索してたどり着きました、スマホ用とは思いつきませんでした
    プラグから作るのとは違いあっという間にできました、ありがとうございました

  2. コメントありがとうございます。 またご参考頂きありがとうございます。 4極用のプラグは通販でも
    限られていますし、スマホ用は完成品ですので煩わしい端子のはんだ付けもなくやりやすかったと
    思います。  ただ線が細いのが難点ぐらいでしょうか。

    • ヘッドホンよりまえにアンプがバランス駆動じゃないとさw
    • 2015年 11月 24日

    ヘッドホンよりまえにアンプがバランス駆動じゃないとさw

  3. アンプが無いと検証も出来ません。
    お客様の中で、最近のスマホの4極プラグをバランス駆動と勘違いされて居られる方が
    いらっしゃいます。  3極は音声用で1極はマイク用ですので、4極のバランスイヤホンを
    挿されても鳴動しませんのでご留意の程お願いいたします。

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