安価?に バランスヘッドフォン用アンプの製作

いつもご覧頂きありがとうございます。

 

前回の続きの様な感じですが、4極化ヘッドフォンの改造を行いましたが、肝心な検証する

音響設備が無いため、ポータブルまでは行きませんが、専用アンプを作成いたしましたので

ご紹介出来ればと思います。

 

まぁ理屈から言えば、アンバランス(3極)はGNDが共通のため、オーディオに詳しい知人から

言わせると、”汚い信号が回り込んで音を潰している”だそうで、確かにご依頼頂いた方の感想も

非常に音が良くなったとご感想も頂いております。 ということで・・・

3.5mmミニプラグ

 

とりあえず検討回路図と言うことで下記の通り設計と致しました。 文献等ですと回路2の

様な上段非反転の出力を、下段の非反転に入力する回路をよく見ますが、私的には気持ち悪い

ので回路1のような接続タイプとしております。  因みに回路は片チャンネルですので、

左右ですと同じ回路がもう一つ必要です。

バランスヘッドフォンアンプ回路図

 

 

ゲインは手元にあった金属皮膜抵抗を基準として1.3倍としております。 ご存じの方も

多いでしょうが、反転、非反転では増幅値の計算値は違いますので注意が必要です。

非反転   ゲイン=(R2+R1)/R1

反転    ゲイン=(R4/R3)

両方同じゲインにしないとバランスが取れません。

 

回路を元に基板の製作です。 なるべくシンメトリカルになるように配置としております。

とりあえずの試作ですので、普通の感光基板にての製作です。

基板は、電源を含めて62×47の大きさに納めました。

pattern

 

ヘッドフォンアンプ 基板

 

部品配置です。思った以上にコンパクトに仕上げたつもりです。 出力段がごちゃっとしている

のは、オペアンプの出力距離を最小に縮めて部品配置した結果です。

バランスヘッドフォンアンプ

 

端子やコネクターを付けてこれで完成です。

バランスヘッドフォンアンプ 完成

 

 

オペアンプは火入れと言うことでNJM4580Dを生け贄です。

(その前に通電チェックは行っておりますが。)

特に問題もなく動作チャックはOKです。 但し、電源LEDは故意に付けてはいません。

IMG_7540

 

次に、LINE入力など配線して音出しです。 イヤホンジャックは、前回ばらした4極延長ケーブルの

ジャックを利用しております。 間違っても音は出ますが、ステレオなのにモノラル調など不思議な

感覚の音が鳴ります。

さて音質ですが、手元にipodを接続して非圧縮WAVで音出しを行っております。 意外とNJM4580D

も頑張っているようで、イヤホンの性能も相まって?非常に精細な音を出しており、少し驚き

でした。 ただ少し低音が弱いなと思いましたが、かなり綺麗な音質で、直でipodより聞いても

はっきりと違いは聞き取れました。  少しゲインが低めにしておりますので、もう少しあっても

良かったと思っております。

IMG_7541

 

オシロで計測したところ(オーディオアナライザーは手元には有りませんでしたので)、250kHz

迄は、減衰も歪みも全くなく動作しております。 300kHzになると少し減衰し始めますが、人間の

聴覚には全く関係無い領域です。

btl上段黄色がソース元 下段赤がアンプ出力波形です。 計測周波数は約320kHz

 

 

これを聞くと、iPodよりも断然音質が優れているハイレゾ専用機が欲しくなります。

最近 iriverのAK100改造依頼を多く頂いておりますが、試聴でもipodよりも比べものにならない

くらいにいい音で鳴っております。  後、こちらも情報として教えて頂きましたが、HiFiMANの

HM-901という機種も、アンプ部分をカードで換えられ、非常に愉しめるとのことです。

情報ありがとうございます。きっと別の沼に填りそうです。

AK100改造

HiFiMan HM-901

最後までお読み頂きありがとうございます。

 

 

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